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4Kチューナー内蔵テレビのかしこい選び方とおすすめモデル

“ 新4K8K衛星放送に対応したテレビもラインナップが増えてきており、2019年6月上旬には主要メーカーの最新モデルが店頭に出そろいます。「4Kチューナー内蔵テレビ」を購入する際のポイントと、おすすめのモデルをご紹介します。”

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ご機嫌いかがでしょうか?きんぐ(@king_letter)です。

前回に引き続き、「4Kチューナー内蔵テレビ」についてのアトシラになります。前回は、「①4Kチューナー内蔵テレビを購入するタイミング」についてご紹介しました。

▼前回の記事はコチラ

今回は、4Kチューナー内蔵テレビを買い替える直近のベストタイミングである2019年7~8月において、「②おすすめの4Kチューナー内蔵テレビ」についてご紹介していきいます。

4Kチューナー内蔵テレビは、2019年6月上旬に主要メーカーの最新モデルが店頭に出そろう予定です。そのため、現時点では実機を確認できていないモデルもありますが、既に公開されている機能・性能を勘案して、絞り込みを行っています。

4Kチューナー内蔵テレビを購入する際には、ぜひご参考にしていただければと思います。

なお、長文となっていますので、「目次」からのショートカットもご利用くださいませ。

4Kチューナー内蔵テレビを選ぶ3つのポイント

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前回の記事でご紹介しましたとおり、2011年の地上デジタル放送へ切り替えるタイミングで、テレビの買い替えが一斉に起こりました。

我が家も例外ではなく、そのタイミングでパナソニック ビエラのプラズマテレビを購入しました。今はもう販売されていないプラズマテレビですが、フルHDで画質の良さには定評があり、現在も現役バリバリで使用しています。

ただ、それから約8年が経ったこともあり、最近のテレビと比べてしまうと、4Kの高精細な映像といった機能・性能面では大きな差が生まれてしまっています。

2018年12月から新4K8K衛星放送がスタートしたこともあり、4Kチューナー内蔵テレビへの買い替えを検討しています。

今回は ”リビングに設置しているテレビ” の買い替えということで、選定においては、主に以下の3つの要件をあげています。

ここがポイント!

(1)55v型の画面サイズ
(2)高性能なアップコンバート機能
(3)広い視野角

なお、4Kチューナー内蔵は大前提になります。

(1)55v型の画面サイズ

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出典:GX850シリーズ | テレビ ビエラ | Panasonic

まずはじめに、テレビの画面サイズは55v型としました。

現在使用しているプラズマテレビは42インチですのでサイズアップとなりますが、近年のテレビはフレームがどんどん細くなり、同じ画面サイズでも本体はコンパクト化しています。そのため、同じスペースでもサイズアップが可能になります。

また、4Kテレビは解像度が高く、画素の粗さが目立たないため、視聴距離はフルHD半分ほどの距離が最適と言われています。業界が謳うテレビの最適な視聴距離は、4Kテレビの場合、「画面の高さ×約1.5倍」、フルHDの場合は「画面の高さ×約3倍」となります。

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※視聴距離の計測方法に有機EL・液晶パネルによる違いはありません

画面サイズを大きくし、視聴距離を短くすることで迫力や臨場感はより高まりますが、視聴距離が短か過ぎると視線の移動が増えて、目が疲れてしまいます。

40v型以上については、フルHDの視聴距離 「画面の高さ×約3倍」のほうが望ましです。視聴距離による見え方は、購入する前に、家電量販店で確認のうえ、検討されることをオススメします。

僕も当初、無邪気に65v型という大きなサイズがほしかったのですが、視聴距離を踏まえ、55v型に留めることにしました。

(2)高性能なアップコンバート機能

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出典:Z730X|テレビ REGZA東芝

4Kテレビであれば、どのような機種でも高画質で見れるわけではありません。テレビの画質を決めるのは解像度だけではないためです。

新4K8K衛星放送がスタートしたとはいえ、4K放送だけを毎日見るわけではありません。むしろ、4K放送はまだまだコンテンツが弱いため、基本的には地上デジタル放送を見る機会の方が圧倒的に多いです。

最近の4Kテレビであれば、地上デジタル放送をはじめ、ブルーレイ、DVDといった4K画質ではない映像も、4K相当の映像に自動でアップコンバートするので、高精細な映像を堪能することができます。

但し、メーカーやモデルによって、アップコンバートの性能は決して同じではありません。各メーカー独自の技術でアップコンバート機能を搭載しているため、そこに品質の差が生じてしまいます。

実際にアップコンバートした映像同士を見比べないことにはわからないところもありますが、4Kテレビを購入において、アップコンバート機能に優れたモデルの選択は必須条件となります。

(3)広い視野角

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リビングに設置するテレビのため、視野角の広さは重要なポイントになります。液晶テレビであれば、視野角の広いIPS方式一択となります。VA方式は斜めから見ると色が変わってしまうため、複数人が様々な角度から見るシチュエーションには不向きです。

VA方式の長所であるコントラスト性能も、実際は部屋を暗くしないとその良さがわかりづらいため、常に明るいリビングは VA方式の良さを発揮しづらい環境になります。

各メーカーの上位モデルの液晶テレビには、VA方式が採用されている場合が多く、メーカー独自のブランド名がついています。コントラスト比が高いVA方式のほうが、引き締まった黒と深みのある色を表示できるため、より画質を追求する上位モデルはVA方式を採用する傾向があります。

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出典:X9500Gシリーズ | テレビ ブラビア | ソニー

但し、最近のブランド液晶は技術の向上により、VA方式でも視野角が広がってきているため、今回はVA方式だからといってスコープ外にすることはしていません。

ただ、いくらVA方式のコントラスト性能が優れているとはいえ、有機ELには到底かないません。視野角についても同様で、液晶と比べると画質は有機ELに軍配が上がります。

有機ELのデメリットは、価格が液晶より高い点と画面の焼き付けリスクがある点になります。今回は液晶テレビか有機ELテレビかは予めふるいにかけることはせず、基本的には同じ観点で比較のうえ選定しています。

その他、バックライトの種類やHDR機能、対応アプリ等については、商品をご紹介しながらメーカー独自の機能を踏まえ、解説していきます。

パナソニック ビエラ 「TH-55GX850」

発売日:2019年1月25日
パネル:IPS方式
バックライト:エッジ型
HDR信号対応:HDR10/HDR10+/HLG/Dolby Vision
アップコンバート:4K/HDR
スピーカー:30W
4Kチューナー数:1基
Amazonプライムビデオ:対応
その他:Panasonic Media Access

まずご紹介するのは、パナソニック ビエラのGX850シリーズ。目立った欠点もなく、バランスの良い安定したモデルになります。

この後に紹介するレグザやブラビアの新モデルより、発売されて時間が経つため、値下がり幅も大きく、最もコストパフォーマンスが高くなると予想されます。

上下左右178度の広い視野角

GX850シリーズは「東京2020」オリンピック・パラリンピック公式テレビに認定されたモデルです。家族みんなで快適・安心に使えるテレビをコンセプトに、明るいリビングでもコントラスト感の高い高輝度のIPS液晶パネルが採用されています。

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出典:GX850シリーズ | テレビ ビエラ | Panasonic

上下左右178度の広い視野角を実現しており、斜めからでもきれいな映像を見ることができます。

今回はスコープ外となりますが、画面サイズ65v型、かつ、IPS液晶パネルが搭載されたモデルとなると、本商品が最もオススメになります。

バックライトはエッジ型ではあるが…

残念ながら、バックライトは直下型ではなく、エッジ型になります。

液晶テレビほ、パネルの縁にLEDバックライトが配置されたエッジ型と、パネル直下にLEDバックライトを全面敷き詰めた直下型の2種類があります。構造上、LEDの点滅を部分的に細かく制御できる直下型のほうが高コントラストを実現できます。

エッジ型はどうしても映像や色にムラが出てしまいますが、本モデルはバックライトエリア制御に加え、エリアをより細分化した独自の映像信号処理によるコントラスト制御により、高コントラストを実現しています。

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出典:GX850シリーズ | テレビ ビエラ | Panasonic

実際に家電量販店で確認しましたが、画質は十分きれいで、正直、エッジ型なのか直下型なのか見極めなどできないレベルです。本モデルについては、バックライトがエッジ型であっても、特にこだわる必要はないと判断しています。

AIによりHDR相当の映像に変換

「4Kファインリマスターエンジン」で地上デジタル放送やネット動画など、あらゆる映像を4K高精細化するだけでなく、AIによる機械学習を活用した変換アルゴリズムにより、HDR相当の高コントラストな映像に変換できます。

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出典:GX850シリーズ | テレビ ビエラ | Panasonic

「HDR」とは「High Dynamic Range」(ハイ・ダイナミック・レンジ)の略で、地上デジタル放送で使用されているSDR(スタンダード・ ダイナミック・レンジ )に比べ、明暗の幅が広く、肉眼で見ているかのような奥行き感や立体感のある映像を表現できます。4KよりもHDRのほうが高画質に大きく貢献するとまで言われています。

HDRにはいくつか種類があり、「HDR10」、「HDR10+」、「HLG」、 「Dolby Vision」 があります。最近のモデルであれば、「HDR10」と「HLG」には対応しています。「HDR10+」や 「Dolby Vision」については、現時点で対応したコンテンツが豊富ではないため、マスト条件ではありません。

東芝 レグザ 「55Z730X」

発売予定日:2019年6月上旬
パネル:IPS方式
バックライト:直下型
HDR信号対応:HDR10/HLG
アップコンバート:4K/HDR
スピーカー:80W
4Kチューナー数:2基
Amazonプライムビデオ:未対応
その他:タイムシフトマシン

続いては、東芝 レグザのZ730Xシリーズになります。レグザはどこよりも早く4Kチューナー内蔵モデルを展開し、4K市場の牽引してきました。

こちらのモデルは2019年6月にリリースされる予定です。本モデルは前モデルであるZ720Xシリーズが発売されてから、わずか9ヶ月でリリースする形になりました。

前モデルのZ720Xシリーズは、機能・性能・コストパフォーマンスは大変素晴らしいのですが、一部のパネルでバックライトの白い斑点模様が現れる初期不良がありました。

既に解決済みということですが、購入に踏み切れなかった方には、このZ730Xシリーズの発表は朗報となりました。

パネルはIPS方式、直下型のバックライトで「リアルブラックエリアコントロール」を搭載。 「Dolby Vision」については残念ながら未対応になります。 4K/HDRのアップコンバートも搭載されており、自然で高精細な映像を再現します。

そしてREGZAといえば、唯一無二のタイムシフトマシンです。タイムシフトマシンがマストであれば、他メーカのモデルと比較する必要はなく、本モデルか有機ELの「55X920」の2択になります。

なお、 前モデルのZ720Xシリーズではラインナップに無かった65v型が本モデルでは用意されています。但し、65v型だけパネルがVA方式になりますのでご注意ください。

スピーカーは高出力の80W

テレビはどんどん薄型化やベゼルの細枠化が進んでいるものの、そのトレードオフとして音質が犠牲になっています。スピーカーのスペースが狭小化されてしまうと、音質を高めることはどうしても物理的に困難になります。

音質の補強として、テレビの前に置くようなサウンドバーが主流ですが、最近の4Kテレビはスタンドが低く、サウンドバーを置くと画面と重なったり、リモコンの受信部をふさいだりしてしまいます。

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出典:価格.comマガジン

この「テレビの前にサウンドバーが置けない問題」の対応方法については、また別の記事でご紹介します。

さて、本モデルは「重低音バズーカウーファー」と「大型バスレフ2ウェイスピーカー」を搭載されており、総合出力は80Wになります。テレビの音質としては優れているほうになります。

スピーカーが前面についており、デザイン面はやや損なわれるものの、普段のテレビ視聴においては補強をしなくても不便はなさそうです。

4Kチューナーが2基搭載

前モデルの「720」は1基しか4Kチューナーが搭載されていませんでしたが、本モデルは2基に増加しました。

4Kチューナーが1基しか搭載されていない場合、4K放送番組を録画中に他の4K放送番組を見ることができません。言い換えると、4Kチューナーを2基搭載しているテレビであれば、裏番組録画が行うことができます。

但し、4K放送はまだまだコンテンツが弱いため、当分の間は4K放送番組を録画中に、他の4K放送番組を見たいケースは発生しづらいと思われます。4Kチューナーは2基あればベターであり、マストではありません。

 

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Amazonプライムビデオには未対応

最近の4Kテレビの多くは、「YouTube」「Netflix」「Hulu」「U-NEXT」といった動画配信サービスに対応しており、4Kコンテンツを楽しめるビデオサービスが充実しています。

テレビのリモコンで操作できるうえ、専用ボタンがあるものもあり、切り替えが簡単になりました。

また、リモコンにマイクが搭載されており、リモコンに向かって話しかけるだけで音声による文字入力もでき、利便性が高いです。

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出典:Amazon.co.jp: Prime Video

ただ、なぜか本モデルは「Amazonプライムビデオ」だけ対応していません。

僕はAmazonプライムビデオユーザーのため、この点は非常に残念ですが、「Amazon ファイヤstick 4k」を使えばAmazonプライムビデオを楽しむことはできるので、致命的ではありません。

ただ、コストもかかるし、HDMI端子も電源もリモコンもひとつずつ増えてしまうため、デメリットであることは間違いありません。

なお、「YouTube」は2019年7月下旬のバージョンアップにて対応予定になります。

超便利なタイムシフトマシンはレグザだけ

外付けHDDに地デジ6chを24時間まるごと録画できる「タイムシフトマシン」。観たい番組を個別に録画予約をする必要がないため、見逃した番組や放送後にネットで話題になった番組も、後で視聴することができます。

番組の放送時間に合わせて自分のスケジュールを調整する必要がなく、自分のライフスタイルに合わせて、好きな番組を観たい時に観るという、新たな視聴スタイルになります。

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出典:Z730X|テレビ REGZA|東芝

また、観たい番組がない時には、過去番組表から気になる番組を視聴できるのもタイムシフトマシンならではの視聴スタイルです。

HDDの容量がいっぱいになったら、古い番組から自動で消去されるので不要な番組を整理する手間もありません。もし残したい番組があれば、別途保存することもできます。

タイムシフトマシンを経験してしまうと、二度とタイムシフトマシンのない生活には戻れないと言って過言ではありません。

***2019.05.22追記***

2019年6月上旬発売予定ということでしたが、5月22日時点でヨドバシカメラやヤマダ電機といった大手家電量販店で販売されていることを確認しました。展示もされていますので、実物を確認することができます。

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ソニー ブラビア 「KJ-55X9500G」

発売予定日:2019年6月8日
パネル:VA方式
バックライト:直下型
HDR信号対応:HDR10/HLG/Dolby Vision
アップコンバート:4K/HDR
スピーカー:20W
4Kチューナー数:2基
Amazonプライムビデオ:対応
その他:Android TV

いよいよソニーも2019年6月に4Kチューナー内蔵のモデルを発売します。X9500GシリーズはX9000Fシリーズの後継モデルで、液晶テレビのハイクラスモデルになります。

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出典: テレビ ブラビア | ソニー

プロセッサーは最上位グレードの「X1 Ultimate」を搭載し、リアルタイム処理能力は従来の2倍に向上。被写体ごとに最適な高精細化処理を施す「オブジェクト型超解像」や高精細でノイズの少ない映像を再現する「デュアルデータベース分析」と徹底的に高画質を追求しています。

もちろん、様々な映像をHDR相当のコントラストにまでアップコンバートする「HDRリマスター」も搭載されています。

VAパネルでも視野角はそこそこ広い

ビエラやレグザと異なり、パネルはVA方式になります。液晶テレビのハイクラスモデルには、コントラストを高めることにプライオリティを置いているたためです。

ソニーには独自の光学設計により、斜めから見ても広い視野角と高いコントラストを実現する技術「X-Wide Angle」があります。残念なことに、本シリーズでは、85v型と75v型にしか「X-Wide Angle」は搭載されません。

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出典: テレビ ブラビア | ソニー

最近は、VA方式の視野角も技術の進歩により改善されてきています。前モデルのX9000FシリーズもVA方式にしては視野角が広く感じます。

ただ、広視野角を優先するならば、やはりIPS方式のほうが無難です。広視野角も高コントラストも双方満たしたいのであれば、液晶テレビではなく有機ELテレビを選ぶしかありません。

X9500Gシリーズはまだ発売前ですが、ソニーストアで先行して展示されています。また、X9000Fシリーズであれば、家電量販店で展示されているので、ぜひ実際に視野角を確認してみることをおすすめします。

テレビのほぼ正面に座って、視聴するケースがほとんどであれば、視野角は特に気にする必要はありません。

レスポンスは大幅に向上

ブラビアはOSにAndroid を採用している、通称「Android TV」になります。ソニーの他にAndroid を採用しているのはシャープのアクオスになります。

今回の要件に照らし合わせると、アクオスであればAN1ラインが近しいですが、地上デジタル放送などをHDR10へアップコンバートするといった低品質画像の対応力が弱いため、今回はスコープから外しています。

価格はそこそこ安いですが、安いのには相応の理由があるということです。

Android TVはアプリの起動速度といったレスポンスが遅く、ストレスを感じることが多いと言われています。前モデルのX9000Fシリーズも同様で、もっさりとした動作は不評でした。

X9500Gシリーズはそのあたりは改善されているようで、従来モデルと比べてアプリの起動速度等が最大約1/4まで高速化しています。

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出典:Android TV

また、テレビの受光部に向けなくても操作が可能な無線リモコンが採用され、利便性も向上しています。但し、電源のON・OFFは赤外線による動作のため、テレビに向ける必要あります。

サウンドバーを置けるスペースあり

音質面では、新機能「アコースティックマルチオーディオ」を搭載するなど、工夫がなされています。

画面下部のフルレンジスピーカーに加え、背面上部にサウンドポジショニングトゥイーターを搭載し、音の定位感を大幅に向上しています。但し、総合出力は20Wとテレビとしては標準的なレベルです。

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X9500Gシリーズはスタンドに適度な高さがあり、サウンドバーを置けるスペースがあります。そして、ソニーからは人気のあるサウンドバーが多数発売されています。

サウンドバーであれば、テレビとの接続も簡単ですし、同じメーカーで揃えれば相性の心配も必要ないためオススメです。

東芝 レグザ 「55X920」

発売日:2018年7月25日
パネル:有機EL
バックライト:ー
HDR信号対応:HDR10/HLG
アップコンバート:4K/HDR
スピーカー:46W
4Kチューナー数:1基
Amazonプライムビデオ:未対応
その他:タイムシフトマシン

最後にご紹介するのは、東芝 レグザのX920シリーズ。こちらは液晶ではなく、有機ELテレビになります。少し雑な表現になりますが、液晶テレビのZ720Xシリーズを有機ELテレビに置き換えたイメージです。

4K・HDRのアップコンバートは対応、「Dolby Vision」は未対応、チューナーは1基になります。「55Z730X」と同様、Amazonプライムビデオは未対応になります。

有機ELパネルはどのメーカーもLG製

有機ELテレビは、画質、コントラスト、視野角、応答速度といった観点で、液晶テレビよりも優れています。

液晶テレビはカラーフィルターにバックライトで光を当てることで、投影させています。当然、黒色に対しても光を当てるため、しっかりと「黒」を表現できません。

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出典:価格.comマガジン

有機ELテレビは、有機物がそれぞれ単体で自発光することで画面に色を投影させています。そのため、後ろから光を当てる必要なく、しっかりと「黒」を表現することができ、色ムラも抑えることができます。

また、バックライトが必要ないため、テレビ本体を液晶テレビよりも薄くすることができるため、壁掛けにも向いています。

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主要メーカーの有機ELテレビには、すべてLGエレクトロニクスのパネルが採用されています。テレビ用の大型有機ELパネルを量産できるのは世界でLGエレクトロニクスだけなのです。

そのため、メーカーごとの本質的な画質の差はありません。各メーカーの画像処理エンジンやチューニングといった技術により、映り方などに違いが生じているのです。

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一方で、有機ELのデメリットとしては、直射日光が当たると見づらかったり、焼き付けを起こすリスクがあったりします。

焼き付けについては、最近の有機ELテレビには焼き付け防止機能が備わり、防止できているようですが、まだ有機ELテレビの歴史が短いこともあり、十分な確証を得られていません。

また、価格も同サイズの液晶テレビに比べるとかなり高価です。数年前に比べらと5割以上下がったものの、それでも液晶テレビと比べるとまだまだ高いです。

特にコスパが高いのはX920シリーズ

4Kチューナーが内蔵されたモデルは、液晶テレビ以上に選択肢が限られています。

ソニーは2019年6月にフラッグシップ4K有機ELテレビ「A9Gシリーズ」を発売予定ですが、価格はこれまでご紹介してきた同サイズの液晶テレビより、10万円くらい高いと予想されます。

パナソニックについては、4Kチューナーを内蔵した有機ELテレビのリリース予定すら発表されていません。噂レベルでは2019年夏頃にリリースされるのではと言われています。

***2019.06.15追記***

4Kチューナーを内蔵した有機ELテレビ「ビエラ GZ2000シリーズ」が、2019年7月19日に発売されます。自社工場組み立ての独自有機ELパネルや、世界で初めて搭載されたイネーブルドスピーカーが注目です!

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出展:有機ELテレビ GZ2000シリーズ |  Panasonic

 

***2019.08.10追記***

「ビエラ GZ2000シリーズ」は高画質揃いの2019年モデルの中でも別格でした。発売前から予約が殺到し、7月19日の発売後あっという間に納品まで2ヶ月待ちの状態です。大人気の「ビエラGZ2000シリーズ」のどこがすごいのか、その人気の秘密を下記の記事で解説しています。 

 

単純に価格で比べると、各メーカーに有機ELパネルを供給しているLGエレクトロニクスが最も安いです。パネル提供の構図が変わらない限り、コスト面ではいずれのメーカーもLGエレクトロニクスには敵わないです。

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出典:テレビ|LGエレクトロニクス・ジャパン

国内主要メーカーに遅れをとっていた画像エンジンも、LGエレクトロニクスはその差を縮めてきていますが、地上デジタル放送といった低画質の映像を4KやHDR相当にアップコンバートする機能は、まだ東芝レグザに一日の長があります。

そして価格も液晶テレビと比べてさほど高くないため、有機ELを選ぶならX920シリーズをおすすめします。

おすすめの4Kチューナー内蔵テレビはこのモデル

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ご紹介した中でリビングに設置する4Kチューナー内蔵テレビとして最もおすすめのモデルを選ぶならば、東芝 レグザ 「55Z730X」になります。

バランスの良さが光るレグザ Z730Xシリーズは、高コントラストIPSパネルに「全面直下LEDバックライト」と部分駆動技術「リアルブラックエリアコントロール」を併用することで、輝きと引き締まった黒のコントラスト豊かな映像を実現します。

もちろん、視野角もIPS方式のため問題ありません。

映像処理エンジンは、最新世代の「レグザエンジンProfessional」と新技術「AI超解像技術 」により、地上デジタル放送や新4K衛星放送、動画配信サービスなど、様々な映像をより美しく再現します。

 

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また、サウンドについては、最新の「重低音バズーカオーディオシステムPRO」を搭載し、総合出力80Wと、サウンドバーが無くても普段の視聴においては差し支えありません。

もちろん、ゲームや映画鑑賞の際に迫力のある音を追求するなら、サウンドバーやAVアンプは必須です。その点については、どのモデルにおいても共通になります。

Amazonプライムビデオが未対応というデメリットはありますが、そこは「Fire TV Stick 4K」でリカバリーできます。

何よりタイムシフトマシンは、これからのライフスタイルによりマッチしていくこと間違いありません。レグザ Z730Xシリーズは性能・機能において、ほぼ隙がありません。

とは言え、まだ発売もされておらず、実物も見ていないうえ、前モデルのような初期不良も懸念されます。発売後、初期不良が多発するようであれば、有機ELテレビのレグザ「55X920」を選択するシナリオになります。

画質を追求するならば、ソニー ブラビア 「KJ-55X9500G」が抜きん出て優秀ですが、リビングにおいて複数人で視聴すること勘案すると、どうしても視野角の狭さが気になります。

パナソニック ビエラ 「TH-55GX850」は欠点こそないものの、特に差別化された性能・機能もありません。その点、レグザのタイムシフトマシンは、選択を納得させることができる魅力的な機能になります。

有機ELテレビのレグザ「55X920」は、やはり焼き付けがこわいです。ただ、発売して10ヶ月になりますが、特にネガティブな情報も出ていません。「55Z730X」がNGだった時の第2候補になります。

新商品は2019年6月にリリースされた後、7〜8月頃には一旦情報が出揃うと思われます。

発売当初は20万程度となるため、前記事でご紹介したとおり、7〜8月の価格推移をモニタリングしながら、購入機会を伺います。PayPay祭りのようなイベントは起こらないと思いますが、9月の増税前駆け込みによる在庫切れには要注意です。

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いかがでしたでしょうか?4Kチューナー内蔵テレビもメーカーやモデルによって品質・機能や特徴は様々です。

テレビは毎日観るモノですし、一度購入すると少なくとも5年以上は使用することになるため、自身の生活特性を踏まえたモデルを選ぶことが大切です。

新4K8K衛星放送がスタートしたとはいえ、なんだかんだ当分の間は地上デジタル放送がメインになります。4K・HDRに満たない低画質の映像をアップコンバートする機能は非常に重要になります。

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出典:Z730X|テレビ REGZA|東芝

番組の放送時間に合わせて自分の時間を合わせるという視聴スタイルは、もはや時代遅れであり、好きな番組を観たい時に観れる「タイムシフトマシン」はこれまで以上に重宝されていきます。

初期不良さえなければ、東芝 レグザ Z730Xシリーズがおすすめの商品であることは間違いないため、リリースを楽しみに待ちたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

***2019.06.15追記***

なんとっ!有機ELテレビの東芝 レグザ X920シリーズの後継機、X930シリーズが7月中旬に発売されることが発表されました!!(予想以上に早かった)

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出展:GetNavi web ゲットナビ

液晶と比べて有機ELが劣っていたポイントが補なわれており、昼間のリビングでも暗く感じることはほとんどなく、焼付きリスクに対しての改善もかなり進んだようです。

4Kチューナーは2基搭載、「Dolby Vision」と「HDR10+」にも対応しています。残念ながら、Amazonプライムビデオは未対応ですが、非常におすすめできるモデルです。 

 

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