“ 有機ELテレビの販売台数が拡大している中で、特に人気を集めているモデルがパナソニックの「ビエラGZ2000シリーズ」。他モデルと比べ、画質・音質ともに群を抜いていると言われています。「ビエラGZ2000シリーズ」のどこがすごいのか、その人気の秘密を探りました ”
ご機嫌いかがでしょうか?きんぐ(@king_letter)です。
2019年も8月に入り、増税前最後のボーナス商戦となりました。大型家電を買い替えるなら今が絶好のチャンスになります。
僕も4Kテレビへの買い替えを検討しており、数ヶ月前からリサーチを進めています。4Kテレビ の中でも特に話題と人気を集めているのが「ビエラ GZ2000シリーズ」(以下、GZ2000)。発売前から予約が殺到し、7月19日の発売後あっという間に、納品まで2ヶ月待ちの状態になってしまいました。
ということで、今回は大人気有機ELテレビ「GZ2000」についてのアトシラになります。一体、「GZ2000」のどこがすごいのか、人気の秘密を探りました。
- 有機ELテレビのパネルはすべてLG製
- 自社工場で組み立てることで高画質化を実現
- 家電量販店では画質の良さがわからない
- 世界初のイネーブルドスピーカーを搭載
- 人気がありすぎて納品まで2ヶ月待ち
- 有機ELテレビが高額化していく!?
- 「GZ2000」の購入はお早めに
有機ELテレビのパネルはすべてLG製
「GZ2000」の最大の注目点は、VGP2019夏において批評家大賞の栄誉にも輝いた圧倒的高画質になります。
ただし、有機ELテレビのパネルは韓国のLGだけが生産しており、実はどこのメーカーも同じパネルが使用されています。そのため、各メーカーは「LG製パネルの性能をいかに引き出し、きれいに見せるか」というテーマのもと、映像エンジンを工夫するなどして高画質化を追求していました。
ただ、そもそものパネルが同じモノであるため、これまでは差別化できるほどの差異を生み出すまでには至っていませんでした。
自社工場で組み立てることで高画質化を実現
2019年仕様のパネルについては状況が変わりました。LGがパネル駆動回路のパラメーターを解放したため、各メーカーによってチューニングできる領域が広がりました。これによって、パネルの性能をより引き出せるようになり、有機ELテレビはさらに高画質化していったのですが、「GZ2000」はもうひとつ先に進んでいました。
「GZ2000」のメーカーであるパナソニックは、LGから有機ELパネルを完成品ではなく“セル”の状態で調達。独自に設計のうえ、自社工場で組み立てを行うことで、高画質化を図りました。ただ、設計を工夫し、自社工場で“セル”の状態から組み立てることが、なぜ高画質化につながるのか疑問が生まれます。
前述した通り、有機ELテレビはLG製パネルの性能をどれだけ引き出せるかが鍵になります。性能を引き出そうとしても、完成されたパネルでは様々な制約条件があり、限界がありました。
そこでパナソニックは、有機ELパネルを完成品ではなく“セル”の状態で調達し、構造・素材・パネル駆動をイチから設計し、組み立て工程から行うことで、コントロールできる範囲を広げ、高輝度かつ高コントラストな映像を実現しました。
かつてプラズマディスプレイ開発で、世界をリードした高度な技術やノウハウがあるパナソニックだからこそ成し遂げられた業(わざ)になります。
家電量販店では画質の良さがわからない
「GZ2000」は従来の有機ELテレビより3割明るいと言われています。但し、実際に家電量販店で展示している本モデルと他のモデルとを見比べてみても、正直、その違いを確認するのは難しいです。というのも、家電量販店の店頭は一般的な家庭環境と比べ、圧倒的に明る過ぎるためです。
店頭で比較する際のコツとしては、「白色」に注目して見比べることです。「GZ2000」は発色良く白色が映し出されているのに対し、他モデルは白色が暗く、グレーがかかっているように見えます。
有機ELテレビは、暗部の表現力に優れているものの、最も明るい白色を映し出す時はピーク輝度が下がってしまう点がデメリットでした。「GZ2000」は有機ELの発光性能を最大限に引き出すことで、ピーク輝度を高めることに成功し、明部・暗部ともに階調や色再現性が向上しました。
店頭のメーカー担当の方からは、遠近感や映像の奥行き感もしっかりと再現されているとお聞きしましたが、店頭で見る限りはよく分かりませんでしたw
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世界初のイネーブルドスピーカーを搭載
「GZ2000」はスピーカーにも大きな特徴があります。内蔵スピーカーは3.2chのスピーカーシステムで、最大出力は140W、本体の背面上部に世界で初めてイネーブルドスピーカーが搭載されました。
スピーカーを上向きに配置し、音を天井に反射させることでドルビーアトモスの本格的な立体音響をリアルに再現しています。もちろん、本格的なシアターシステムには敵いませんが、テレビの内蔵スピーカーとしては間違いなく最高峰になります。サウンドバーを設置する必要もなく、配線を極少化できる点もメリットになります。
マンションといった集合住宅において、近隣に迷惑にならない範囲で高音質なサウンドを聴きたい方には「GZ2000」がベストマッチする思います。
画面下のフロントスピーカーがややビジュアルを損ねていますが、下向きにスピーカーを設置するとどうしても音がこもってしまうため、こればかりは仕方ありません。
なお、画質と同様、家電量販店の店頭でサウンドも確認することはできますが、やはり店頭はザワザワ騒がしく、天井までの高さが一般的な自宅とも異なるため、イネーブルドスピーカーの効果を感じ取るのは困難です。
人気がありすぎて納品まで2ヶ月待ち
出典:VGP 国内最大級を誇るオーディオビジュアルアワード|VGP
VGPアワード2019夏の審査会において、評論家全員からの満票を獲得し、評論家の評価も非常に高い「GZ2000」。発売前からネット上でも話題になったこともあり、予約が殺到したようです。需要が高い55v型は発売後一週間程は在庫があったものの、あっという間に納品まで2ヶ月待ちの状態となりました。
パネルを自社工場で組み立てるため、通常のモデルよりも製造できる台数が限られており、生産が需要に追いついていないようです。そのため、価格の下落も起こっておらず、某比較サイトにおいても発売日以降、55v型の最低価格は約35万を維持しています。(8月10日時点)
大手家電量販店では、ポイント込みで34万くらいが相場になります。「GZ2000」は9月末までに購入するとメーカーから2万のキャッシュバックあるため、実質32万円で購入できます。
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ひとつ下のモデルである「GZ1800」の同サイズは、ポイント込みで27万くらいのため、「GZ2000」との価格差は5万円程度になります。
「最高品質の映像とサウンドに5万円の価値があるか?」という点が購入判断のポイントになります。
有機ELテレビが高額化していく!?
前述したとおり、有機ELテレビのパネルは韓国のLGだけが生産しています。昨今の日韓外交問題に伴い、日本メーカーは韓国からパネルを入手するのが難しくなる可能性が高まっています。
実は、パネルの製造に必要不可欠な「フッ化ポリイミド」については、日本から韓国へ輸出しています。韓国がホワイト国から除外され、韓国への輸出が厳格化されることで、パネルの製造が限定されてしまう恐れがあります。
そのため、韓国は対抗措置として、日本への有機ELパネルの供給を制限するとも言われています。当然ながら、パネルがないと有機ELテレビは製造できないため、日本メーカーとっては死活問題になります。その証拠に、現在、韓国からのパネル輸入額が急増しています。日本メーカーが前もってパネルを確保しているようです。
今後、パネル不足に伴い、有機ELテレビは高額化、もしくは価格硬直化になる可能性があります。
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「GZ2000」の購入はお早めに
2019年夏のボーナス商戦を前に、パナソニック、ソニー、東芝、LGから有機ELテレビの新モデルが続々と発売されました。
LGがパネル駆動回路のパラメーターを解放したため、有機ELテレビはさらに高画質化され、東芝からは「今年からは間違いなく有機ELが最高品質」という話もありました。輝度向上によって有機ELテレビの欠点であった暗さが改善されたことに加え、パネル発熱の温度上昇を抑え、焼き付きのリスクが低減されたことがその理由だそうです。
そんな高画質揃いの2019年モデルの中でも、「GZ2000」は頭一つ飛び抜けています。パナソニックからは他社製品に対して1年から数年先までのアドバンテージを築けたというコメントがあったほどです。
日韓の外交問題で水を差された感はありますが、今後の成り行き次第では有機ELテレビが高価格化する可能性もあります。
10月には増税も控えており、「GZ2000」の2万円キャッシュバックキャンペーンも9月末までとなります。これら状況を勘案すると、「GZ2000」を購入を検討されている方は、早めに購入されることをオススメします。
僕も検討を重ねた結果、当初の想定よりも予算オーバーではありますが、「GZ2000」を購入しました。もともと検討対象にも入っていなかったのですが、調べれば調べるほど「GZ2000」は別格でした。
世界最高峰の画質とイネーブルドスピーカーが搭載されたサウンドバーをセットで購入すると捉えると、価格相応であると思います。
残念ながら決断が遅れたため、到着は9月下旬の予定になります。到着まで非常に待ち遠しいですが、実際に使用してみたうえで改めてレビューしたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。