“ 前編で整理した5つのポイントを満たす、実質2万円以下のスーツケースを厳選してご紹介します。実際に旅行で使ってみての感想もあわせてご紹介していますので、ぜひご参考にしていただければと思います ”
ご機嫌いかがでしょうか?きんぐ(@king_letter)です。
今回は、スーツケース・キャリーケースに関するアトシラの後編になります。前編では、用途を明確にしたうえで、スーツケースを選ぶポイントを整理しました。
前編はコチラ↓www.atoshira.com
後編では前編で整理した5つのポイントに照らし合わせて、実際に購入した2つのスーツケースについてご紹介していきます。
リアル店舗で商品を確認してネットで購入できればベスト!
そもそもスーツケースは取り扱っているリアル店舗が少なく、商品ラインナップが最も豊富にあるのはAmazonや楽天といったインターネット通販サイトになります。ただ、実物を確認できないデメリットがあり、スーツケースの特性を踏まえると、可能な限り実物を見て、触れて、確認したうえで、購入したいところです。
実際に百貨店や東急ハンズ、ロフト等、スーツケースを取り扱っている店舗へ足を運んでみましたが、そもそもの陳列されている数が少なく、目当ての商品を確認することもできませんでした。
一方で、比較的種類豊富に扱っているリアル店舗も発見しました。家電量販店の旗艦店舗になります。具体的には東京ですと、ヨドバシアキバやビックカメラ有楽町といった店舗です。
ちなみに、リアル店舗でスーツケースを購入する場合は、売り場に陳列された商品をそのまま購入するケースがほとんどです。購入時にバックヤードからストックが出てくるケースはまずないです。
というのも、スーツケースは図体が大きく、店舗のバックヤードにストックを置けるほどのスペースがないためです。
また、リアル店舗で陳列されているスーツケースは新商品中心になります。ネットには型落ちした商品がお買い得な価格で販売されているものの、リアル店舗には陳列されていないことが多々あり、「リアル店舗で実物を確認してネットで購入する」ことができません。このあたりが、スーツケースを購入するうえで難しいところです。
コストパフォーマンスに優れたおすすめのスーツケース
さて、前編のおさらいになりますが、スーツケースを購入するにあたり、
・3泊以内の旅行
・年に1回以上使う
…と、用途を明確にしたうえで、5つのポイントを設定しました。
①サイズ(容量)
②軽さ(重量)
③丈夫さ(特にキャスター)
④片開き(蓋型)
⑤サイドの取っ手
使用頻度を踏まえると、可能な限りコストを抑えて購入したいものですが、この5つのポイントを満たすスーツケースは有に1万円を超えてしまいます。決して安い買い物ではないため、とことんコストパフォーマンスを追求し、この5つのポイントを満たす実質2万円以下のおすすめのスーツケースを厳選してご紹介します。
アメリカンツーリスター | アップライト3.0S スピナー55 エキスパンダブル
性能・機能・デザイン・価格と最もバランスが取れているブランドと言えば、アメリカンツーリスターになります。由緒正しき歴史のあるブランドで、高い品質でありながら、価格設定は非常にリーズナブルです。世界一のシェアを誇るサムソナイトの傘下に入ることで一気にグローバル展開が加速し、世界中で人気のあるブランドになります。
その中で特におすすめなのが、「アップライト3.0S」です。実際に購入したスーツケースのひとつになります。カラーは3色あり、購入したものはブラックになります。
注目すべき点はなんと言ってもその軽さ!機内持ち込み可能なサイズの中でも比較的大きな容量38Lにも関わらず、重さは2.0kgとアメリカンツーリスター史上、最軽量クラスになります。
フロント部分には収納ポケットがあります。本商品は片開きのため、メインの収納スペースへもスーツケースを立てたままアクセスできますが、チケットといったすぐに取り出したい小物はフロント部分の収納ポケットのほうが出し入れしやすいです。タブレットも入るため、移動時間にさっと取り出すことができたりと、使い勝手のよいポケットです。
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エキスパンダブル(拡張)機能も装備されており、荷物の増減にも柔軟に対応できます。本体を開閉するファスナーとは別に、マチを拡張させるファスナーがついており、このファスナーを開けることでマチが数センチ伸長でき、収納スペースを拡大できます。
但し、拡張すると飛行機の機内に持ち込めるサイズの規定を超えてしまうため注意が必要です。新幹線や電車であれば問題なく、旅行の帰路でお土産が増えた時に役立ちます。
TSAロックはスーツケース本体に埋め込んであり、スマートな設計になっていますが、しいて言えば、ロックを解除する時に指の引っ掛かりが悪いです。ただ、デメリットという程ではなく、許容範囲内ではあります。
TSAロックについて念のため補足します。TSAロックに鍵穴はありますが、購入時に鍵は付属されていません。
出典:https://www.ace-dot.com/about/tsa.php
現在、アメリカの空港では、荷物を預ける際にTSA(米国運輸保安局)が検査することになっており、予めロックを解錠しておかなければなりません。しかし、TSAロック搭載のスーツケースは、TSA職員が専用の鍵で解錠できるため、鍵をかけたまま預けることができます。
つまり、鍵穴はTSA職員向けであり、スーツケースの持ち主は使用しない前提のため、鍵は付属していないのです。ロックはダイヤル式のため、鍵を紛失するといったリスクがなく、その点についてはメリットがありますが、番号忘れには注意が必要です。
キャリーバーについても特に懸念される点はありません。質の悪いものはグラグラするという書き込みをたまに見かけますが、キャリーバーはスーツケースが転倒した際に折れたり曲がったりすることを防ぐために、意図的に「遊び」を設けています。必ずしも、グラグラするからといって質が悪いわけではありません。
むしろ使い方のほうが重要で、階段や電車の乗り降りの際にキャリーバーを引っ張ってスーツケースを持ち上げるシーンをよく見かけます。これは誤った使い方で、繰り返すとキャリバーが壊れてしまいます。 スーツケースを持ち上げる時は、スーツケース本体の取っ手を掴み上げるのが正しい使い方です。たったこれだけで故障を防ぐことができます。
キャスターはダブルホイールで、大型の車輪が採用されています。地面からスーツケースのボディまでの距離を大きく保てるため、ちょっとした段差でボディが傷付くことを防ぐことができます。
実際に使ってみたところ、走行や静音性でストレスを感じることはなく、改札といった狭いところもぶつかることなくスムーズに通過できました。
価格は各販売店で適用されるポイントを差し引くと税込み17,500円前後となり、今回の条件を満たすスーツケースの中でも非常にコストパフォーマンスの優れた商品になります。
2018年11月時点で、ヨドバシカメラやビックカメラの店頭に陳列されており、現物を確認することが可能です。
購入にあたってネガティブな要素が無く、非常におすすめのスーツケースになります。
ただ、デザインが男性寄りであるため、もしかすると女性の方には次にご紹介するデルセー のスーツケースのほうがマッチするかもしれません。
デルセー(DELSEY) | モンマルトルエアー 39L
続けて、デルセーの「モンマルトルエアー」のご紹介になります。こちらは相方用に購入しました。
デルセーは世界でトップクラスの知名度を誇る、フランス・パリのブランドです。世界最高峰のブランドだけあって、性能・機能面では申し分なく、洗練されたモダンなデザインは非常に人気があります。「モンマルトルエアー」も例外ではなく、そのオシャレなデザインは女性の人気も集めています。
カラーは3色あり、購入したものはブルーになります。5つのポイントを満たしていることもあり、デザインを除くと、基本的な仕様は前段でご紹介したアメリカンツーリスターの「アップライト3.0S」と大きな差はありません。
そのため、ご紹介する内容は重複している点が多いことから、主に「モンマルトルエアー」ならではの特徴にフォーカスしていきます。
重さは2.3kgと「アップライト3.0S」に比べ若干重いですが、このクラスのサイズでは軽量クラスになります。
ファスナーは特許を取得しているダブルファスナーが採用されており、鋭い刃物でも差し込めない強度とセキュリティを保持しています。前編でも記載しましたとおり、ファスナー式は悪意があればペン1本でこじあけることができるため、その点をカバーした形になります。
但し、ふたつのファスナーを同時に開ける仕様のため、標準的なファスナーと比べると少し開けづらさを感じます。セキュリティとトレードオフになりますが、今回の用途ですと残念な点になります。
「アップライト3.0S」と同様で、フロント部分に収納ポケットがあり、エキスパンダブル(拡張)機能も装備されています。
ロックの場所は、「アップライト3.0S」がサイドにあるのに対し、「モンマルトルエアー」はトップにあります。スーツケースを立てたまま、メインの収納スペースへアクセスする時には、トップにロックがあったほうが使いやすいです。
「アップライト3.0S」同様、キャスターはダブルホイールで大型の車輪が採用されており、キャリーバーについても特に懸念される点はありません。
こちらは2018年11月時点で、ヨドバシカメラでは取り扱いがなかったものの、ビックカメラでは店頭に陳列されていました。人気で品薄なのかAmazonでは価格が暴れる傾向があったため、ビックカメラでメーカーから取り寄せて購入しました。ポイントを差し引くと税込みで19,300円前後になります。
「モンマルトルエアー」はなんといってもビジュアルがオシャレで、スーツケースに機能・性能だけでなく、デザインも重視される方におすすめです!
なお、「モンマルトルエアー」は撥水加工されており、防水仕様となっていますが、ハードケースに比べると雨には弱含みです。ソフトケースの弱点である雨対策としては、防水カバーで補うことができます。
防水カバーをスーツケースへ常に入れた状態にしていれば、いつ雨が降ってきても安心です。
5つのポイントを満たしていたものの購入を見送ったスーツケース
5つのポイントを満たしており、購入候補に入っていたものの、最終的に見送った商品もあります。ご参考までに、見送った理由を含めご紹介します。
サムソナイト | クロスライト スピナー 55
スーツケースと言えばサムソナイト。世界一のシェアを誇るブランドです。老舗中の老舗でありながら、独自素材の開発研究も進んでおり、驚きの軽さと丈夫さを兼ね揃えたCurve(カーヴ)という素材は、サムソナイトが特許を持っています。
今回はそのCurve(カーヴ)を使ったスーツケースではなく、ソフトタイプのスーツケースになります。
「アップライト3.0S」に比べ、容量が4Lほど小さいです。容量が小さい分、軽ければ納得できるのですが、逆に0.5kg重いです。とはいえ、スペックは及第点であり、それだけ「アップライト3.0S」が優れているということです。
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5つのポイントは満たしているため、基本的には機能・性能面で懸念はありません。「クロスライト スピナー」はエキスパンダブル(拡張)機能はありませんが、ないと困る機能ではないため特に気にするポイントではありません。
価格においては、サムソナイトという人気ブランドということもあり、「アップライト3.0S」と比べると3,000円ほど高く、2万円前後になります。
総合的に「アップライト3.0S」のほうがコストパフォーマンスが高いと判断しましたが、サムソナイトがお好きな方は「クロスライト スピナー」を選択するのもアリです!
アメリカンツーリスター | エムブイプラス 50cm
「エムブイプラス スピナー」はこれまでご紹介したスーツケースに比べ、横に大きく感じます。というのも、ボディの高さと幅の比率が特殊で、「アップライト3.0S」に比べると高さが低くなっている分、幅が長くなっています。
容量は大差ないもののやはり「アップライト3.0S」よりも0.5kg重いでが、スペックは及第点になります。
出典:「エムブイプラス/アメリカンツーリスター | エムブイプラス スピナー50cm」
なんといっても、「エムブイプラス スピナー」の特徴は、バーティカルオープン(縦開き)です。スーツケースを立てたままメインスペースへのアクセスはしやすく、使い勝手においては最も優れています。
また、キャリーバーが特にしっかりしており、堅牢性においても十分に期待ができます。
そんな「エムブイプラス スピナー」を見送った理由は、キャスターになります。シングルホイールで、スーツケースの重心を下げるために小さな車輪が採用されています。ダブルホイールのほうが安定感があるうえ、車輪が小さいとどうしてもちょっとした段差でボディが傷付いてしまいます。
とはいえ、特段の差異があるわけではなく、正直、好みの世界でもあるため、バーティカルオープンに魅かれる方はこちらを選択するのもアリです!
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いかがでしたでしょうか?5つのポイントのひとつである「片開き」はソフトケースが主流であるため、結果的に厳選した商品はソフトケースばかりとなりました。
価格の上限を上げていけば、リモワ(RIMOWA)やエース(ACE)といったブランドもスコープに入り、選択肢は増えていきますが、スーツケースの使用頻度を勘案するとコストは可能な限り抑えたいものです。
それでも決して安い買い物ではないため、今回のご紹介したポイントや商品が、納得できるスーツケースを探し出すヒントとなれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。